凄く急いでいるにもかかわらず、鍵を掛け忘れたんじゃないかという恐怖に捕われて、家に帰ったことがある方は結構多いと思う。
ガスを止めたかどうかが無性に気になったり、発熱器具の周りに燃えやすいものを置いてこなかったかどうかが大問題だったり。
でもそのために、駅から家まで何往復もしたり、旅行中ずっとそのことばかりが不安で心から楽しめなかったりしたら、それは強迫神経症の前兆なのだ。
”彼女”が現在、心療内科にかかりたいと思っている唯一の理由がコレだ。
精神安定剤を貰ってラクになれるものなら、なってしまいたい。
でも、月一万円以上医療費がかかるようなら、SECOMを掛けた方がずっといい。(注1)
彼女の恐れるもの、それは火事だ。
泥棒も、ガス中毒も怖くない。 (保険を掛けているからな)
自分の死ならいつでも受け入れるつもりだが、ただ、失火と放火が怖い。
愛するピカチュウが、なすすべもなく溶けてしまう!
それを想像するだけで、胸がギリギリと痛むのである。
生涯ただ1つ、魔法が使えるというならば、彼らが自分の意志で動けるようにしてみたい。
警報が鳴ったらピカ達は、黄色い隊列を組んで粛々と、非常階段を降りて行く。
柔らかいぬいぐるみなら、ベランダから飛び降りるのもいいだろう。
下に集まった野次馬は、度肝を抜かれるに違いない。
あんなに可愛いピカだから、外へ出た途端に攫われてしまうかもしれないが、それでも溶けて死んでしまうよりはずっといい。
彼女は九十九神を信じている。
玩具に宿った小さな魂達が、大きな力を発揮する日を信じている。
とにかく火事は嫌だ。 火事が怖い。
近所の子が、天婦羅油に焼かれて眠ったまま死んだ。
火の元の杜撰な管理が原因だった。
後悔は後からしても始まらない。
死んだ子は帰って来ない。 失われた愛するモノは戻らない。
だから、念には念を入れて、自分だけでもしっかりと、気をつけたいと思うのだ。
彼女が出かける時は、大騒ぎである。
まず、ガスの元栓を止める。
電気毛布、電気マットの電源を切る。
ガス給湯器をシャットダウン。
プリンターなど、ACアダプタが発熱する類の機器のコンセントを抜きまくる。
当然、平時から全プラグに雷サージとブレーカーとをかませ、大電流が器具に流れて爆発炎上するのを防止している。
泥棒が入った後、腹いせに放火していくというのが、現在、最も恐れている出火原因だ。
だから、必ず目に付くところに、数万円の現金を置いておく。
金庫にはフェイクの通帳を何冊も入れておく。
玄関に振動感知式警報機を3個位転がしておく。
留守がばれないよう、電気やエアコンは数箇所つけっぱなしにしていく。 ラジカセはタイマーで動作するようにセット。
旅行中は当然、新聞を止めておく。
だが、ここまで気をつけても未だ気がすまないのだ。
彼女に恨みを持つ者の犯行というセンも捨て難い。
だから、外に燃えやすい物を置いてはいけない。
家を新築するなら、外壁は難燃性の素材で作らなくてはならない。
窓は割れにくい針金入りのガラスを用い、鉄のシャッターで覆い尽くす。
金と法律が許すなら、壁に高圧電流を流しておきたいくらいだ。
とにかく SECOM加入は避けられまい…。
彼女は被害妄想に凝り固まっている。
===
強迫神経症度 チェックというものをやってみた。
Date: Mon, 4 Feb 2002 09:23:38 +0900
あなたの強迫神経症度 20/30点
下位尺度
確認(Checking) 5/9点
清潔(Cleaning) 9/11点
優柔不断(slowness) 4/7点
疑惑(Doubting) 4/7点
どうやらそれほど酷い症状というわけでもないらしい。 第一、
これはあくまで目安にすぎません。
これだけで確定診断を行うことは困難です。(注2)
と、診断結果のページに明記してあるではないか。
とにかく引越しをして、SECOMを掛けるのが一番だろう。
ナガシマシゲオ、まんせー!
ではでは、 まりぃ。
=== 脚注 ===
注1: 彼女の心療内科不信はかなり根深い: cf. 「如何にして、彼女は精神科を厭い、ピカチュウを愛するようになったか?」
注2: 実は後にこんな文章が続くのだ:
しかし13点以上の方で気になる方や症状で生活が困るという方は早めにお医者様に相談することをおすすめします。
12点以下の方でも気になる方や症状で生活が困るという方はお医者様に相談しましょう。
…うーむ、一日も早く SECOMを! (← 違?)
enpituではなく ↑ 日記才人の投票釦です。
紛らわしくてスミマセン!マイ日記才人に追加
雑文速報
[ReadMe!]登録情報の参照
アクセス解析
|