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”私”という名の”彼女”

”彼女”は私であり、”私”は彼女である。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。


2003年09月03日(水) ステロイド点滴の不思議な副作用 (どなたか研究しませんか?)





   突然ですが、私は嗅覚が異常に発達した人間です。 虫歯、胃酸過多、便秘、風邪、生理などなど… 他人の身体状況を、鼻だけで判別することが出来ます。 当然、その人が朝食に何を食べたか、シャンプーのブランドは何か、なんてこともわかります。
 ( cf. 君、朝、キスしてきた? )



   そんな私が気づいた不思議な現象: 


”ステロイド点滴を受ける度に、にゃぁ(夫)の体臭が激変する!”



今回は、コレをレポートしてみたいと思います。


   −−−



   最初は、処置室のベッドの匂いかと思いました。 昨日、病院の玄関でにゃあを車に迎え入れたとき、嗅ぎ慣れた彼の体臭に ”別の人間の臭い” が混じっていたからです。

 「にゃぁちゃん、酷いニオイ…。」
眉をしかめる私。 院内の衛生を疑います。

 「あー、消毒薬とか色々使われたから…。」
頓珍漢な答えをする夫。
違う! 人間のニオイだ! しかも男性だ、ムカツク!


   30分、なんとか我慢して家にたどり着き、お風呂で綺麗になってもらい、夕食を出して、クスリを飲ませて、にゃぁには休んでもらいました。 そして夜半過ぎ、彼が寝ている部屋のドアを開けると…



   『臭すぎる…。』



大をした後のトイレのような、三日風呂に入っていない体育会系の男子がたむろしているような、えもいわれぬ悪臭が漂います。 間違ってもにゃぁちゃんの匂いじゃないよ!  思わず、ドアを閉める私。 気を取り直して、もう一度、扉を開けてみますが…


  『やっぱり、臭い…。 (涙)』


もう処置なしです!

   ピカひゃんに臭いがうつりそうで心配だし、眠いから中に入りたいけど入るのは嫌だし…  色々と思い惑いつつ、何度も何度も、ドアの開閉を繰り返します。 そのうちにゃぁが起きたので、部屋を開け放って空気の入れ替えをしながら寝ましたが、これが一日目。 ステロイドの大量投与で新陳代謝が活発になるのはわかりますが、こんな酷いニオイになるとは…。 とりあえず、夫のリネン類は全て交換、洗濯。 にゃぁが可哀相でなりません。


   −−−


   二日目、耳鼻科へ出かける直前にシャワーを浴び、着替えをする夫。 体臭を気にして、縮こまり気味でした。 つくづく可哀相。 しかし、今回、お迎えに行ってみると、ありゃりゃ?  何やら甘いニオイがしますよ♪

 「にゃぁちゃん、チョコ食べた?」
と、私。

 「うーん、さっきコーヒーなら飲んだけど…。」
と、にゃぁ。
それにしてはコーヒーらしくない匂いです。 チョコとしか思えないんだけどなぁ…。


   信号待ちの間に口の匂いを嗅がせてもらいましたが、やはりこの香りではない。 明らかに別の匂いが車内に充満しています。 次は彼の腕を嗅いでみました。 するとこれがビンゴ!  チョコに似た、かすかに酸味のある甘い匂いは、彼の ”新体臭” だったのです。


   …


   先程、にゃぁは再びシャワーを浴びて寝に行きましたが、甘い体臭は相変わらず…。 いいですねぇ。 美味しそうです。 ずっとこのままでいて欲しいと思います。 でも情け容赦なく明日は来るのです。


   明日の点滴の後、にゃぁの体臭がどのように変化するのか。
楽しみでもあり、不安でもあり…。



   まりぃ。


リリカル鬱日記:『まりりん32』@Pika del giorno d'altri tempi

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